期間限定第3弾 四万温泉エール美野原隧道仕込みました!!

四万温泉りんごエール

期間限定エールをまた仕込みました。
名前は『美野原隧道(みのばらずいどう)』というちょっと難しい名前です。
そんな名前をつけた理由で後で語りますが、いったいどんな味だと思われますか?
そんなの分かりますよね。こんだけおっきい絵が描いてあるんですから。
材料にりんごを使ったエールです。

中之条町産・沢田のりんごをたっぷり使いました!!

沢田のりんご

四万温泉からの帰り道、10kmくらい行ったところなのですが、特産品のりんごをつくっている折田という地区があります。当然クラフトビアを仕込んでいる者としては、このりんごを使ってエールを仕込んでみたいと思っていました。
ちょうど中学校の同級生がりんご農家だったので、りんごを譲ってもらおうと思ったのですがちょっと問題がありました。実は同じ中学で顔も知ってるけど、ほとんど話したこと無かったんですよ。
どうしようと思ったんですけど意外と簡単に救いの女神が。なんと私の奥さんがりんご農家さんの奥さんと、子供の少年野球の関係で知り合いでした。そのつてで頼んだら快諾していただいて、お陰様で予定以上にりんごを使うことが出来ました。
四万温泉エールファクトリーでは1回の仕込みが180リットルくらいと小規模です。その仕込みに30kg以上のりんごを使いました。本当はりんごが35~36kgくらいあったのですが、芯を取ったら30kgになってしまいました。
でもいろんな品種のりんごが使えたので、きっと複雑な風味がつけられたと思います。

りんごの芯

アップルエールはシードルっぽい風味!!

ハッキリ言って今回のアップルエールの仕込みは不安がいっぱいでした。
IPAや山椒エールはベースのエールは実績のあるレシピで、香り付けがうまくいくかという感じだったので”飲めない”ということは無いと思っていました。
しかし、りんごにはたっぷり糖分があるので手探りでかなりレシピを変更しました。さらにりんごは加熱によってペクチンが出るから対策しなければとか、そもそもこの量のりんごで風味がつくのかが一番不安でした。
りんごの果汁の糖度計ったり、りんごの果汁を加えるタイミング(早すぎれば香りが飛んでしまうし、遅ければ雑菌汚染が心配)や温度管理を考えて、さらに少しでも風味をつけようと果汁を絞ったりんごの皮や果肉を一緒に煮込んだりしました。
それでも発酵するときに出る炭酸ガスと一緒に香りが逃げてしまうのではないかとか?いろいろ考えすぎてしまって心配しました。
発酵終了して味見になめてみると、何となくりんごの風味はあるが、酸味は強いし、これは『やっちまったか?』と思ってしまいましたが、もう手を加えることは出来ないので腹をくくりました。
樽詰めをしてビールサーバーにつないだ後、ケチってちょっとだけなめてみると、りんごっぽくはあるけど、やっぱり不思議な酸味を感じる。嫁さんになめさせても微妙な表情。これは180ℓ全部自分で飲むのを覚悟しました。
でも念のため、100cc程コップに注いで飲んでみたら、ま~~~ったく問題ありませんでした。口の中にシードルっぽい風味が広がり、爽やかな後口です。りんごとの相性を考えてホップの量を減らしたので苦みもほぼ感じられず、結果的に成功した気がします。
というわけで、来年の秋にも仕込む予定が決定しました。

りんごエール

名前の美野原隧道(みのばらずいどう)とは?

美野原用水

そもそも美野原隧道って何?って言うことなんですが、全然りんごっぽくないし、産地の”折田”かりんご農家の”小林農園”で良いんじゃない!といわれそうですが、それなりに関連があるんです。
前提として、四万温泉エールの名前は”四万温泉がらみ”にしようと思っています。そこで、四万温泉と折田地区の関係を考えるとちょうど良いのがありました。
それが『美野原隧道』なんです。
美野原隧道とは四万川のキレイで豊富な水を10km程先の美野原という地区へ農業用水としてトンネルで運んでいるんです。そのトンネルをハンマーとノミの手掘りで岩盤を掘り進め、両側から掘り進んで合流するときにたった1メートルほどしかズレなかったというのを小学校の社会でならって、昔の人スゲーと思って良く覚えています。その頃の測量技術なんてたいしたことないだろうし、それを10km以上手でほってほとんどずれないとか奇跡だと。
かなり話がずれましたが、その美野原は折田地区の山手なので、その水は折田地区の農業用水にも使われているし、たしか小林農園産のりんご畑は美野原地区だったような気がしたので、四万川の水で育てたりんごだろうと言うことにしました。
そんな訳でそのお水を運んでくれている美野原隧道の名前をいただきました。

ちなみにスタウトの『四万温泉エール夜の訪れ』だけ四万温泉っぽく無い名前なんで、機会があったら変更したいと思っています。

美野原隧道りんごエールを先日、高崎市のバールBoccaさんにお届けしたので、運が良ければ飲めると思います。

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