麦芽の糖化酵素って『触媒』らしいです!

麦芽

今日、緊張しながら始めて関東信越国税局の鑑定官室に技術相談の電話しました。
実は麦芽の種類によって麦芽の糖化力の目安である『ジアスターゼ力(りょく)』が倍以上も違うんです。そこで、考えたのがジアスターゼ力を目安にしてどの位の量の麦芽していない(糖化酵素のない)副原料の量を決められないかと思ったんです。
何とか私の質問の趣旨を理解してもらい、調べて回答いただけることになったのですが、
その電話で私の考えが根本的に間違っていたことを教えられました。

麦芽と糖化に関する基本的な知識

ビール造りは簡単にいうと、『麦のデンプンを酵素の力で糖に変えて、それを酵母がアルコールと炭酸に発酵させる』事です。
もう少し詳しくいうと、麦(主に大麦だけど小麦も使う)を発芽させると、麦の中のデンプンを糖分に変える酵素が麦の中に出来ます。この状態を麦芽と呼びます。正確にはそれ以上成長が進まないように加熱されています。
この麦芽を60度台の温度のお湯に漬けるとデンプンがどんどん糖化されてお湯に糖分がしみ出してきます。このとき麦芽の糖化酵素は力が余っているので麦芽になっていない大麦や小麦(糖化酵素がないので糖化力がない)を一緒に混ぜてもそのデンプンを糖化してくれます。
この時、麦芽の量に対してどの位の量の麦を糖化出来るのかがよくわからなにかったのです。いろいろ調べると麦芽の20%~40%は使えるという記述もあれば、麦芽の倍量くらいは糖化出来るという記述もありました。
ずっと疑問だったのですが、麦芽メーカーさんの資料にジアスターゼ力の項目があり、麦芽の種類によって糖化力に倍以上の差があることが分かったのです。そこで、専門家の鑑定官さんに聞くことに決めたんです。

根本的に間違っていました。

私の考えだと、麦芽の糖化酵素はその量によって糖化出来るデンプンの量が決まっていると考えていました。
これがそもそも間違っていたのです。
糖化酵素は糖化によって消化されないので、時間さえかければどんな量でも糖化出来るのだそうです。
つまり触媒です。
実際には失われる分もあるので無限ではないようですが、そもそも麦芽量で糖化出来る量が決まるような事はないようです。
そりゃーいろいろ調べても分からない訳ですよね。そもそも前提条件が違っていたんです。
やっぱり専門家ってすごいなぁと思わされました。


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